ブログやSNS、Pixivをはじめとするコミュニティサイトなど、オリジナルのイラストやキャラクターを発表できるオープンな環境が多くなってきて、創作活動を行う人が多くなっています。
コミケや即売会等のクリエイター同士、ファンによる交流できるイベントも盛んで、自分で描いたキャラクターやイラストを使ったオリジナルグッズを作りたいと考えている人は多くなっていると感じます。
ただ、グッズとなると障壁がぐっと高くなる気がして、なかなか行動に移せなかったり、そもそもどうやって作ればいいのかわからなかったりすることがあるでしょう。
そこで今回は、オリジナルグッズの作り方を紹介します。オリジナルグッズを作成する際の注意点もあわせて説明しますので、そちらも参考にしてください。
目次
オリジナルグッズは独自に製作したグッズ
オリジナルグッズとは、その名の通りオリジナルのグッズのことを指します。
具体的にいえば、ハンドメイド作家さんやクリエイターさんが製作した、アクセサリーやキーホルダー、Tシャツなどのアイテム全般です。
企業が営業活動の一環として作ったものや記念品など、企業名やロゴが入ったグッズもオリジナルグッズと呼ばれています。
オリジナルグッズの厳密な定義はありませんが、独自に製作したグッズだと考えるとわかりやすいでしょう。
オリジナルグッズの作り方は2種類
オリジナルグッズを作る方法は材料を揃えて1から自分で作る「自作する方法」とデザインを入稿して「プロに依頼する方法」の2つがあります。
自作する方法
自作する方法は、材料から自分で集めてグッズを製作する方法です。1から材料を集めるといっても、原料から集めるわけではなく、プラ板やキーホルダー、布などの加工品や既製品を組み合わせて作ります。
ハンドメイドが盛んになっていることもあり、キーホルダーに使う部品のような細かいアイテムも多く販売されていますので、個人でグッズを作成することは比較的容易に行えます。
プロに依頼して作る方法
プロに依頼して作る方法は、私たちモノプロランドのような業者に依頼して、オリジナルグッズを製作する方法です。オリジナルグッズのデザインを入稿して、作りたいアイテムを選ぶだけで、あとは業者がデザインをもとにグッズを製作してくれます。
作れるアイテムは業者によって異なりますので、作りたいグッズがあるところに依頼すること必要です。
オリジナルグッズを自作する方法のメリット・デメリット
メリット
オリジナルグッズを自作する方法の主なメリットは、以下の2つです。
・好きな形で自由に製作できる
・製作費用を抑えられる
好きな形で自由に製作できる
自作する方法は、決まりがなく自分の思うままに好きなように作ることができます。アイディアがあって独創的なグッズを作りたい人は、自作する方法があっているでしょう。
ちなみに、作りたいイメージのものが業者では作れない場合、自作するしかありません。ただし、イメージ通りのものが作れるかは、その人の腕次第になります。
製作費用を抑えられる
オリジナルグッズを作る時は、当たり前ですが製作費用がかかります。自作する方法は業者で作るより、比較的費用を抑えられる傾向にあります。
最近では、100円均一のお店で材料が売られており、種類も豊富で材料を安く仕入れることができます。個人の鑑賞用に作る程度であれば、自作する方が製作費用は抑えられることが多いです。
デメリット
自作する方法のデメリットは主に以下の3つです。
・製作スキルが必要
・時間と労力がかかる
・大量に製作する時は製作費用が高くつく可能性がある
製作スキルが必要
自分の好きな形で自由に製作できるのが自作する方法の大きなメリットですが、アイディアを実現させるためのスキルが必要になります。
複雑なものほど、製作スキルが求められますので、熟練している人でないと頭の中で思い描いているものをそっくりそのまま実現させるのは難しいでしょう。
また、オリジナルグッズを販売することを目的に製作したい場合は、オリジナルグッズのクオリティに注意する必要があります。
当然ながら、お客さんはクオリティの高いものを求めます。
しかしながら、自作する場合、お客さんが期待しているクオリティに出来上がったグッズのクオリティが追いついていないことがしばしば見受けられます。
業者で製作したようなグッズを作れる人もいますが、プロと同等のクオリティを出すためには、やはり高い製作スキルが必要になるのです。
時間と労力がかかる
自作する方法は製作費用を抑えられる傾向にありますが、製作にかかる時間や労力はプロに依頼するよりもかかります。
基本的に手作りでグッズを製作することになりますので、どうしても時間がかかってしまいます。ですので、急いでいる時は自作する方法は向いていません。
大量に製作する時は製作費用が高くつく可能性がある
自作する方法のメリットとして、材料費を抑えられることをあげましたが、大量にオリジナルグッズを製作する場合は、材料費が高くつくことがあります。業者にオリジナルグッズの製作を依頼する際、発注数が多ければ多いほど1個あたりの費用は安くなります。
業者は機械を使って製作することが多く、機械を動かすコストも製作費用に含まれています。
一般的にまとめて1つの機械で繰り返し製作できるのであれば、1回の起動でまとめて作ることができますので、発注数が多いほど1個あたりの費用を抑えることができます。
そのため、大量にオリジナルグッズを製作する時は、トータルで見たら業者の方が安くできる場合があるのです。
オリジナルグッズをプロに依頼する方法のメリット・デメリット
メリット
オリジナルグッズをプロに依頼する方法のメリットは、主に以下の4つです。
・スキル不要で高クオリティのオリジナルグッズを製作できる
・時間や労力がほとんどかからない
・大量に製作できる
・そのまま販売できる
スキル不要で高クオリティのオリジナルグッズを製作できる
プロに依頼する方法の大きなメリットは、誰でも簡単に高クオリティのオリジナルグッズを製作できることです。自分では難しい加工も業者であれば簡単に行えますので、グッズショップに売られている商品と同等のオリジナルグッズを作ることができます。
デザインは自分で作ってもらう必要がありますが、入稿を手伝ってくれるサービスやオプションを用意している業者も多くありますので、初心者の方でも簡単に依頼することができます。
時間や労力がほとんどかからない
オリジナルグッズを製作すること自体を依頼するので、時間と労力はほとんどかかりません。デザインは作成しないとグッズ自体を製作できませんので、どのようなデザインにするか考えることは必要ですが、それ以外は発注する時の必要情報を入力するぐらいです。
依頼してしまえば、後は完成したオリジナルグッズが届くのを待つだけですので、仕事をしながらでも簡単にオリジナルグッズを作ることができます。
大量に製作できる
業者は機械を使ってまとめて製作いたしますので、1000個以上製作することも可能です。
もちろん、業者によって対応できる限度は異なりますが、法人や企業と取引実績のある業者であれば、1万個以上も対応可能です。(作成するグッズの商品によっても異なります)
また、1つの物をたくさん製作するのではなく、種類を多く作る場合もあると思います。製作期間にもよりますが、自分1人で製作する場合は4〜5種類できれば多いほうではないでしょうか。
業者に依頼する方法であれば、その倍の10種類もできますし、それ以上も簡単に製作できます。ですので、大量に製作したい場合や種類を多く作りたい場合は、プロに依頼する方がメリットは大きいです。
OPP袋に入って納品されるのでそのまま販売できる
意外と知られていないメリットですが、業者に依頼すると個別にOPP袋に入れて納品してくれます(※業者や発注するグッズによっては対応していないところもあります)。
そのため、納品された状態のままコミケや即売会に持っていて売ることも可能です。
販売する用に1つ1つ梱包する作業は、意外と時間がかかり、面倒な作業ですので、OPP袋に入れて納品してくれるのは非常に助かるのではないでしょうか。
デメリット
オリジナルグッズをプロに依頼する方法のデメリットは、主に以下の3つです。
・製作費用がかかる
・イメージ通りのグッズが作れるとは限らない
・1個から製作しにくい
製作費用がかかる
自作する場合も材料費用がかかりますが、プロに依頼する場合も費用がかかります。材料費だけでなく、機械を動かすコストや人件費もかかります。
そのため、1つのオリジナルグッズを作成する場合は、自作する方法より費用が高くなりがちです。
ただし、大ロットで一気に製作する場合は1個あたりの費用を抑えることができますので、自作する時よりも費用を抑えられることもあります。
イメージ通りのグッズが作れるとは限らない
業者に依頼してオリジナルグッズを製作する時は、製作可能なアイテムの中から作りたいものを選んで製作します。ですので、新しいものを1から作るわけではありません。
アクリルキーホルダーのようなダイカット対応できるものであれば、形状は自由に決められるものもありますが、材料や機能、形状を0から自由に決めることはできません。作りたいイメージにあう商品がない場合は、依頼することは難しくなります。
ただ、作れるグッズの種類は業者によってことなります。独創的なグッズを用意しているところもあれば、法人や企業のように大口発注を考えている場合は製作を請け負ってくれるところもあります。
1社みて作りたいグッズが無い場合でも、諦めずに複数の業者を見てみることが重要です。
1個から製作しにくい
プロに依頼する場合、グッズによっては1個からの製作を対応していないケースがあります。
多くの業者で機械を使ってグッズを生産する都合上、1つだと機械を動かすコストと見合わない場合があります。
そのため、最小ロットが決められていることが多いです。ただし、業者によっては1個から製作を請け負っているところもありますし、グッズの種類によっても異なりますので、いくつから依頼できるのか確認するようにしましょう。
オリジナルグッズを作る目的から“作り方”を考える
2つのオリジナルグッズの作り方を紹介しましたが、結局どちらが良いのか迷ってしまう方もいると思います。
結論から申し上げますと、どちらも短所・長所がありますので、製作する目的によって適切な方法は変わります。
例えば、個人で楽しむための鑑賞用のグッズが1つ欲しいのであれば自作した方が良い場合が多いです。(製作スキルは必要)
反対に、販売用のオリジナルグッズが欲しい、宣伝するために大量のオリジナルグッズを作りたい場合は、プロに依頼した方が労力を少なく、かつ高クオリティのオリジナルグッズを製作できるので、業者にお願いした方が良いでしょう。
ですので、自作する方法とプロに依頼する方法のメリット・デメリットを理解して、製作する目的から逆算して選ぶことが大切だといえます。
オリジナルグッズを作る時の注意点
オリジナルグッズを製作する時に気をつけなければいけないポイントがありますので、最後にそれを紹介します。
知的財産権に注意
世の中に出回っている漫画・アニメのキャラクターをはじめ、デザインやアイディアには知的財産権があります。知的財産権とは、人の知的活動によって生み出されたものに発生する財産的な価値を指す総称です。
作ったものに発生する著作権や新しい技術を保護する特許権、商品・サービス区別するための商標権をなどが含まれます。
オリジナルグッズを作成する時に注意が必要なのは著作権です。著作権は文学や学術、音楽、美術などの保護するための権利で、小説やアニメ、映画、漫画、写真らも著作物に該当します。著作権は創作した時に自動的に権利が発生し、他人の著作物を無断で改変したり利用することは禁じられています。
そのため、オリジナルグッズといえど、世の中にすでに出回っているものを使ってグッズを作成することはできません。つまり、アニメや漫画、ゲームに登場するキャラクターを使ったグッズを無断で作成することはできず、製作する場合は許可を取る必要があります。
既製品にはないものを個人で作るのだから、大丈夫と思われがちですが、自作であろうと業者に依頼しようと、他人の著作物を無断で利用してオリジナルグッズを作成すること自体が違法ですので、注意しましょう。
オリジナルグッズの知的財産権や著作権について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください
二次創作であっても注意が必要
アニメや漫画、小説、ゲームの分野では、しばしば二次創作が行われます。二次創作は著作権が発生する一次創作物の著作者に許可を得た場合のみ、できる行為です。
しかし、現状では著作者に許可を取らずに二次創作が行われているのが現状です。ただ、分野の性質上、二次創作物を通してその作品を宣伝することができたり、ファンを獲得できたりするため、必ずしも著作者に不利益を被るわけではないとして、黙認されていることがほとんどです。
また、著作者側がすべてを管理ができないことから、言及していないこともあります。
こうした状況もあってオリジナルグッズを製作する場合は、こうした状況を踏まえてモラルやルール、マナーを守って行うことが大切です。最近では、二次創作のガイドラインを公式に発表していたり、二次創作物に対する著作者の考えを公表していたりする作品も多くありますので、製作する前に確認することが必要です。
まとめ
オリジナルグッズの作り方は「自作する方法」と「プロに依頼する方法」の2つがあります。どちらもメリット・デメリットが異なりますので、製作する目的に沿って、使い分けると良いでしょう。
好きな作品に関するオリジナルグッズを二次創作物として作成する場合は、公式に二次創作ガイドラインがないか、作者の考え方が公表されていないか、必ずチェックするようにしましょう。モラルやルールを守って、他の人が不快にならない範疇で創作活動をするようことが大切です。