マーケティングの施策の1つである「販促物」とは、お店にあるのぼりやフリーペーパーから、街頭で配られるポケットティッシュやクリアファイル、ボールペンといった、幅広いものを指す言葉です。
つまり、企業が会社や商品、サービスのイメージアップのために、作成し配布するもの全てが販促物です。
早速、自分の企業でも販促物を取り入れていきたい所ですが、その前に確認しておきたいのが、販促物を作成する際の作成フローです。
販促物を作成するにはいくつかのフローがあり、それぞれで決めなければならないこと・やらなければならないことがあります。
スケジューリングのためにもフローを把握しておくことはとても大切です。
今回は販促物を作成するためのフローについて解説していきます。
目次
販促物を作成する際にはどのようなフローがあるか
販促物を作成するためのフローには、
①販促物の企画
②販促物の作成依頼
③販促物の作成・納品
④販促物の活用
の4つがあるので、それぞれ順番に説明していきます。
販促物の企画
目的を考える
企画の段階では、まず販促物の目的を決めます。目的は「サービス利用者数を増やす」
「新規のお客さんを獲得する」といった浅いものよりも具体性の高いものが望ましいでしょう。
例えば、
・販促物を通して新商品の宣伝を〇〇人に対して、そのうち〇〇人の新規顧客を獲得する
・現在のサービス利用者〇〇人に対して販促物を配布し、〇〇%のリピーターを得る
といったように、具体的な数字を用いて販促物を作成する目的を決めていきます。
ターゲットを明確にする
年齢、性別、職種だけでなく、趣味やライフスタイル、商品やサービスに関連する項目に関してもターゲット情報を設定します。
例えば、以下のような粒度でターゲットを決めておくと良いでしょう。
・50代男性で妻・娘と3人暮らしのサラリーマン
・車が趣味で、車に関連したグッズを持っている
・休日には家族でドライブへ出かけている
・普段も運転をしている
予算を考える
どれくらい予算をかけられるかで、作成できるものも異なります。上司や周りの人と連携して、「どのくらいの効果を生み出したいのか」また、そこから逆算して「どれくらいの予算がかけられるのか」について相談してみましょう。。
販促物の形を決める
販促物の目的やターゲット、予算を決めただけでは形になりません。
どういった場面で販促物を使いたいのか、販促物を手に取った時にターゲットにどのような行動を取って欲しいのか、販促物を通してターゲットにどのように感じて欲しいのか、こういったことを考えて具体的な販促物の形を決めていきます。
例えば、スポーツジムの販促物であれば、次のような流れで形にしていきます。
「スポーツジムの新規登録者を〇〇人獲得する(目的)」
・販促物を通してスポーツジムに登録するようにターゲットを誘導したい
・スポーツジムの知名度を上げて、さらに足を運んでもらえるようにする
→フリーペーパーを製作し、ジムの魅力を伝える
→フリーペーパーに無料体験ができるクーポンをつけて集客する
販促物のデザイン・依頼
自社でデザインを制作して印刷会社で形にしてもらう方法と、製作会社に企画内容を伝えて形にしてもらう方法の2種類があります。
自社でデザインを制作し印刷会社で形にしてもらう方法では、販促物の色やフォント、デザインの内容を自分で決める必要があります。印刷会社への依頼を行う際は納期もあらかじめ決めておかなければなりません。
制作会社に企画内容を伝えて形にしてもらう方法では、企画の内容をしっかり伝えなければ意図と反した販促物ができてしまうので、しっかり内容を固めてから依頼しましょう。
販促物の作成・納品
販促物の依頼が完了したら、実際に印刷・加工して販促物を作成していきます。
納品について、印刷会社に問い合わせたいことがある場合や不明点がある場合は早めに連絡するようにしましょう。
販促物の活用
販促物が完成して手元に届いたら、実際に販促物を活用していきます。
駅前やイベントなどで無料配布する場合は人手の確保が必要になる場合もあります。新聞の折込チラシやフリーペーパーとして配布する際も業者に委託することが必要になる場合がありますので、販促物を作成する前に活用方法も検討しておきましょう。
販促物の作成ではどんなことに注意すべきなのか
販促物を制作する際には、、いくつかやっておくと良いことや注意点があります。
実用性がない販促物や中身のない販促物は逆効果
販促物をもらったことのある人の中には「これいらなかったな」「使えなかったな」という物や、「何を伝えたかったのかわかりにくいチラシやパンフレット」をもらった経験がある人もいます。その際、多くの人が感じるのが「迷惑だ」ということです。
販促物はターゲットが良い印象を持ち、サービスや商品に繋がってこそ効果を発揮するのです。いらないものや迷惑なものだと意味がないどころか、マイナスの印象を与えてしまうので注意が必要です。
販促物作成のスケジュールを立てる
販促物を配布する際には、作成と配布のスケジュールをきちんと立てておきましょう。
スケジュールが立っていないと納期が算出できなかったり、どんどん先延ばしになってしまうこともあります。また、印刷会社や制作会社に依頼する場合も、ズレが生じてしまうことがあるので注意するようにしましょう。
販促物のラフ画を作成して依頼する際に渡す
デザインを自社で作らず、製作会社に依頼する場合、イメージしている販促物のラフ画をあらかじめ作成して渡しておくと良いでしょう。ラフ画があることで作業がスムーズに進むようになります。
また、完成イメージを共有することができるので、製作会社とのズレを少なく作成することができます。
まとめ
のぼりやフリーペーパー、折込チラシから街頭で無料配布されているポケットティッシュやボールペン、消しゴムといった筆記用具などは、マーケティングの施策の1つである販促物に分類されます。
販促物は企業のイメージアップや売上を伸ばすために活用されます。
販促物を作成するフローは「企画」「デザイン作成・依頼」「作成・納品」「活用」の主に4つに分けることができます。
企画の段階では、販促物の目的やターゲット、内容や予算を考えます。企画が形になったら、販促物自体のデザインを考えて印刷会社に依頼します。デザインを自社で考えない場合は、製作会社にデザインを含めて依頼します。
依頼を受けて作成、納品と進み、最後に販促物を活用していきます。これが販促物作成の
全体の流れです。
販促物を企画・作成する際にはやっておくと良いことや注意点があります。
1つ目が、実用性がない販促物や中身のない販促物は、ターゲットが迷惑に感じ、逆効果になってしまうことです。
2つ目が、販促物作成のスケジュールを立てていないと、完成が先延ばしになってしまうことです。
3つ目が、、制作会社に依頼する場合は、販促物のラフ画をあらかじめ作成し、打ち合わせをスムーズにすることです。
作成フローや注意点、やっておくと良いことを踏まえて効果のある販促物を作成するようにしましょう。